ダクト工事コラム

ダクトが原因の事故から重要性を再認識する

ダクト異常が原因によって発生する事故から知るダクトの重要性

ダクトと言えば空気循環や排煙、給気といった機能をイメージするかたもいれば、映画でほふく前進をして潜入するシーンなどを思い浮かべるかたもいらっしゃると思います。そんなダクトがどれだけ重要なものかを再認識させられる事故が、たびたび起こっています。例えば、今年8月の全日空機緊急着陸。ダクト破損により機内気圧が変化したことが原因です。また、2013年には木材工場で酸欠により3人が死亡する事故が発生。ダクト内の酸素濃度が低かったために起きた事故でした。こうした事故は身近ではないかもしれませんが、起こり得ないとは言い切れません。厨房火災などは毎年発生しています。そこで今回はダクトが原因による事故の事例とともに、事故を防ぐために必要なことをご説明します。

 

全日空機緊急着陸に見る飛行機内ダクトの重要性

2017年8月に起きた全日本機の緊急着陸。その原因は主翼下の車輪格納スペースを通るダクトに破損です。旅客機は客室と貨物室で同じ気圧になる仕組みになっています。着陸後の点検によるとこの気圧を一定に保つシステムに異常はありませんでした。

しかし破損したダクトがつながった貨物室から破損部を通じて空気が漏れ、高度が上がるとともに貨物室の気圧が下がったことで、それに連動する形で客室の気圧も下がったため、気圧低下の警報がなり緊急着陸となりました。

飛行機が水平飛行に移る高度1万m地点の気温は地上が20℃だった場合、マイナス40℃になります。飛行機内のダクトは機内を快適に保つ温度調節をするうえで非常に重要な役割を果たしています。今回、なぜダクトの破損が起こったかの原因はまだ特定されていません。しかし今回破損が起こったダクトの点検はこれまで通常、2年に1回だったということで、今後はより厳重な点検がされるようになるかもしれません。

 

木材工場での酸欠事故に見る危険性周知の重要性

2013年3月に起きた木材工場での酸欠による死亡事故では、集じん用パイプから煙が上がり、点検のためにダクトに入った社員と、救助により続けて入った社員の計3人が被害にあいました。

通常、火災が発生した際には、消火設備の作動で集じん機が酸欠状態になります。事故が起こった木材工場でも、炭酸ガスを充満させて消火する設備が備えられていて、社員がダクトに入ったときのダクト内の酸素濃度は空気中の約半分である10%程度だったそうです。今回の事故はそのことが社員全員に徹底されていればもしかしたら防げていたかもしれません。

 

点検、清掃、注意喚起を怠らないことがダクト事故を防ぐ

今回、ご紹介した事故以外でも焼き肉店など脂分が多い飲食店において、排煙ダクトにたまった脂分に火のついた油分が吸い込まれることで引火し、ダクトや天井が延焼するといった火事は少なくありません。

ダクトは普段は目に入ることもあまりありません、しかしだからこそ点検、清掃を怠らず、正しい知識を持つことが万が一の事故を防ぐことにつながります。飛行機や工場というと自分には関係ないと思いがちですが、ダクト自体はマンションやビルなどにも当たり前のように存在します。常日頃から点検、清掃、注意喚起を忘れずに行うようにしましょう。

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