冬のダクトのニオイは夏よりトラブルになりやすい!?
夏よりも冬のほうが気になるニオイがあることご存知ですか?
連日気温30°を越える夏がようやく終わり、今年もまた寒さの厳しい冬が訪れます。冬は空気が乾燥しているため、飲食店では火の取り扱いに一層注意が必要な季節でもあります。飲食店での火災ではダクトのメンテナンスが重要な予防対策となることは、以前からご紹介していますが、この時期はニオイにも気をつけなければなりません。しかし、ニオイといえば夏と思ってはいませんか? 実は冬でもニオイによるトラブルが起きることは珍しくないのです。それは何故なのでしょう?
飲食店周辺で冬でもニオイが気になる理由
「ニオイは冬よりも夏のほうがきつく感じられる」と思っている方は多いと思います。ではなぜ冬よりも夏のほうが、ニオイが気になるのでしょう。それには、湿度と温度が大きく関係しています。
ニオイの分子は空気中の水蒸気に留まるという性質を持っています。湿度が高いときは空気中の水蒸気も多くなるため、ニオイの分子も強く感じられるようになります。さらに温度が高くなればなるほどニオイの分子の揮発性が高まることから、冬よりも夏のほうが、ニオイがきつく感じられるのです。
これだけだとやはり夏のほうが冬よりもニオイがきつくなるはずです。しかし天候によっては、夏よりも冬のほうがニオイは気になる場合があります。それには「気流」が大きく関係しているのです。
晴れている日は上昇気流があり、ニオイも空のほうへ運ばれます。これに対して曇っている日は上昇気流が生まれにくいため、ニオイも地上付近に留まります。つまり夏よりも曇りの日が多い冬場のほうが、ニオイを感じやすくなるということでなのす。
もちろん、天候だけの問題ではありません。夏よりもニオイが感じにくいと油断し、ダクト清掃をおろそかにした結果、ニオイが溜まり臭くなるとこともあります。これも、冬場にニオイが気になる理由のひとつと言えるでしょう。
さらに、季節に関係なく火を扱う飲食店では、熱い空気が排出され、店内周辺まで若干ながら湿気、温度が高くなります。その結果、季節によらずニオイも感じやすくなることも十分にありえます。
冬だからこそ考えられるニオイトラブル
前項でもご説明したように、好天の日が多い夏なら、ニオイも上昇気流に乗り、それほど遠くまで流れていくことはありません。しかし冬に曇り空の日が続けば、湿度や温度が高くなくとも、夏より遠くまでニオイが流れていく可能性が高まります。
飲食店周辺に住んでいる方は、多少のニオイは妥協してくれるかもしれませんが、遠くの住民となればそうはいきません。多少のニオイであっても、しっかりと認識しておかないと無用なトラブルに発展してしまう可能性があります。
トラブルを未然に防ぐためにもダクト点検、清掃は忘れずに
飲食店においてニオイのトラブルは大きなイメージダウンにつながります。そうならないためには、店内の清掃はもちろん、ダクト内の点検、清掃も怠らないようにする必要があります。火災予防のためであることはもちろん、ニオイ対策としても冬場のダクト清掃は業者に相談のうえ、しっかりと行いましょう。