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氷蓄熱式空調システムの仕組み・メリット・デメリット

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本記事では、夜間電力を活用して効率的に冷暖房を行う「氷蓄熱式空調システム」について、その仕組みや導入のメリット・デメリット、主な種類を解説します。

オフィスのエアコン使用による電気代高騰にお困りのビルオーナー様や、施設のエネルギーコスト削減を検討されている総務担当者様向けに、省エネと電力負荷平準化を実現する空調システムを紹介します。

 

この記事で分かること
  • 氷蓄熱式空調システムの基本的な仕組み
  • 導入による具体的なメリット
  • 導入前に知っておくべきデメリットや注意点
  • 建物の規模や用途に合わせたシステムの種類

この記事を読めば、氷蓄熱式空調システムが自社のビルや施設に適しているか判断でき、具体的な導入検討の第一歩を踏み出せます。

氷蓄熱式空調システムとは?夜間電力で氷を作り、昼間の冷房に活用する省エネシステム

氷蓄熱式空調システムとは、電気料金が安価な夜間に氷や冷水などの「熱」を蓄熱槽に蓄え、電気料金が高くなる昼間にその熱を冷暖房に利用する空調システムです。

電力消費が集中する日中の電力使用量を大幅に抑えることができるため、「ピークカット」や「ピークシフト」とも呼ばれます。

氷蓄熱式空調システムの主な使用例

氷蓄熱式空調システムは、電力消費の平準化と省エネルギーに大きく貢献するため、とくに以下のような施設で多く導入されています。

 

  • オフィスビル
  • 学校
  • 病院
  • 店舗(スーパーマーケット、ショッピングセンターなど)
  • 工場
  • 地域冷暖房施設

 

このように、日中の空調使用時間が長く、空調負荷が大きい大規模な建物に最適なシステムです。

氷蓄熱式空調システムの仕組み

氷蓄熱式空調システムは、主に「蓄熱」と「放冷」という2つの動作を繰り返します。

蓄熱(夜間) 電力会社が設定する夜間電力時間帯(一般的に22時~翌朝8時頃)になると、システムが自動で稼働。蓄熱槽内の水を冷却し、氷を作ります。この「氷」という形で、冷熱エネルギーをコンパクトに蓄えるのです。

放熱(昼間) オフィスの稼働時間など、冷房が必要となる昼間になると、夜間に作った氷を溶かします。このとき生まれる冷水を利用して空調機(室内機)から冷風を送り、室内を冷却します。

このサイクルにより、電力需要が最も高まる昼間のコンプレッサー(圧縮機)の稼働を大幅に抑制、あるいは停止させることが可能です。これにより日中の電力消費を抑え、電力網全体の負荷平準化にも貢献します。

なお、昼間にコンプレッサー稼働を停止できるのはその機種や制御方式によって異なり、負荷低減運転が多いケースがあります。

氷蓄熱式空調システムのメリット

氷蓄熱式空調システムの導入には、主に3つの大きなメリットがあります。

電気代を削減できる

最大のメリットは、電気代の削減です。

割安な夜間電力を活用し、最も電気代が高い日中の電力使用を抑えるため、トータルの空調にかかる電気代を削減できます。

電力基本料金を低減できる

電気の基本料金は、過去1年間で最も多く電気を使用した瞬間(最大デマンド)によって決まります。

氷蓄熱式空調システムは日中の電力ピークを抑えるため、最大デマンド値を低くすることが可能です。これにより電力会社と契約する「契約電力」を下げ、毎月の基本料金の低減にもつながります。

環境負荷を低減できる

日中の空調稼働を抑えることで、室外機から排出される熱(排熱)の量も減少します。

これにより都市部の気温が上昇する「ヒートアイランド現象」の緩和にも、限定的ですが貢献可能だと考えられます。

氷蓄熱式空調システムのデメリット

多くのメリットがある一方、導入前に考慮すべきデメリットも存在します。

初期コスト(導入コスト)が発生する

氷蓄熱式空調システムは、熱を蓄えるための「蓄熱槽」や関連する制御機器など、一般的な空調システムに比べて多くの機器が必要です。そのため、初期費用が高くなる傾向があります。

ただし、ランニングコストの削減分や、国や自治体の補助金制度を活用することで、トータルコストを抑えられる場合もあります。

蓄熱槽の設置スペースを確保する必要がある

システムの中核である蓄熱槽を設置するための広いスペースが必要です。蓄熱層は、一般的にビルの屋上や地下の機械室、空きスペースなどに設置されます。

既存の建物に導入する場合は、設置場所の確保が課題となることがあります。

計画的な運転管理が必要となる

翌日の天候や室内の熱負荷(在室人数など)を予測し、夜間にどれだけの氷を作るかを計画的に運転・管理する必要があり、これが負担となるケースも。

ただし、近年はIT技術の進歩により、負荷予測や運転制御を自動で行う高機能なシステムも増えています。そのため、管理の負担は軽減傾向にあります。

氷蓄熱式空調システムの種類

氷蓄熱式空調システムは、建物の規模や用途によって、主に「パッケージ型(個別分散方式)」と「セントラル方式(中央熱源方式)」といった2つのタイプに分けられます。

1. パッケージ型(個別分散方式)

比較的中小規模のビルや、フロア・区画ごとに空調を管理したい場合に適したタイプです。屋上に設置した蓄熱槽から冷房管と呼ばれる配管に冷水(または冷媒)を送り、室内に設置された室内機から空気を送る「ビル用マルチタイプ」もこの型に含まれます。

この型は、蓄熱ユニットと室外機、複数の室内機を組み合わせて構成されます。設置の自由度が高く、改修工事などでも導入しやすいのが特徴。部屋数の多いオフィスビルなどで、フロアごとに細かく温度調整を行いたい場合に最適です。

2. セントラル型(中央熱源方式)

大規模なビルや工場、病院、地域冷暖房など、建物全体や広範囲の空調を一括で管理するタイプです。

ビルの地下や機械室などに大規模な蓄熱槽を設置し、そこで作られた冷水(温水)を建物全体に供給します。

また、建物の構造や間取りに合わせて、蓄熱槽を設置することができるタイプ(現場築増タイプ)もあります。このような場合には、装置を屋上に設置できなくても、地下室への設置や空いたスペースを利用して取り付けることができます。

氷蓄熱式空調システムに関するよくある質問

氷蓄熱式空調システムに関するよくある質問をまとめました。

氷蓄熱式空調システムはどんな建物に向いている?

オフィスビルや学校、店舗、工場など、日中の空調使用時間が長く、空調負荷(冷房や暖房の必要量)が大きい大型の建物にとくに適しています。

詳しくは、記事内の「氷蓄熱式空調システムとは?夜間電力で氷を作り、昼間の冷房に活用する省エネシステム」をご覧ください。

氷蓄熱式空調を導入する一番のメリットは?

電気料金が割安な夜間電力を利用することで、日中の電力消費と電気代を大幅に削減できる点です。また、電力の最大使用量を抑えることで、毎月の「電力基本料金」の低減も期待できます。

詳細は、記事内の「氷蓄熱式空調システムのメリット」をご覧ください。

氷蓄熱式空調を利用するデメリットや導入時の注意点は?

氷を貯める「蓄熱槽」を設置するための広いスペースが必要になることや、一般的な空調システムに比べて初期費用が高くなる傾向がある点が挙げられます。

詳しくは、記事内の「氷蓄熱式空調システムのデメリット」で解説しています。

まとめ|ダクト工事なら岩元空調へお任せください

氷蓄熱式空調システムは安価な夜間電力を活用して昼間の電力ピークを抑え、電気代の削減と環境負荷の低減に大きく貢献する、非常に効率的なシステムです。導入には初期コストや設置スペースなどの検討が必要ですが、長期的なランニングコストの削減効果は大きな魅力。

なお、自社の施設に導入を検討される際は専門知識を持つ業者に相談し、建物の状況や運用に合わせた最適なプランを選ぶことが重要です。

岩元空調では、ダクトの設計や施工だけでなく、工事後のメンテナンスや修理などのアフターフォローにも対応します。定期的なダクト清掃も、岩元空調にぜひお任せください。

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