管工事施工管理技士とは?仕事内容・年収・資格取得のメリットを徹底解説
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管工事施工管理技士は、私たちの生活に欠かせない冷暖房や空調、給排水などの配管工事において、計画から施工、安全管理までを担う国家資格を持つ専門家です。
建物の快適性や安全性を支える重要な役割を果たしており、建設業界には欠かせない存在となっています。
本記事では、管工事施工管理技士の仕事内容や資格取得のメリット、受験資格などをわかりやすく解説します。
目次
管工事施工管理技士とは
管工事施工管理技士は、建設業法に基づく国家資格であり、配管工事のスペシャリストであることを証明する資格です。
具体的には、以下のような工事の施工管理を行います。
- 冷暖房設備工事
- 空気設備工事
- 給排水・給湯設備工事
- ダクト工事
- ガス配管工事
- 浄化槽工事
単なる配管作業だけでなく、工事全体の計画立案や現場の指揮・監督も担当します。資格は1級と2級に分かれており、それぞれの違いは次のとおりです。
1級管工事施工管理技士 | 特定建設業の営業所に専任技術者として配置でき、大規模工事現場の監理技術者も務められます。扱える工事規模に制限がなく、幅広い現場で活躍可能です。 |
2級管工事施工管理技士 | 一般建設業の営業所に専任技術者として配置され、中小規模の工事現場で主任技術者として活躍します。 |
建設業法では営業所ごとに資格保有者の配置が義務付けられているため、管工事施工管理技士の需要は常に高く、業界に不可欠な存在です。
管工事施工管理技士の想定年収
管工事施工管理技士の年収は、資格の等級や年齢、経験、勤務先の規模によって大きく異なりますが、全体的に高水準です。想定年収には、以下のような傾向があります。
平均年収は、全体での平均年収は約500万~700万円が目安です。しかし、当然ながら1級資格保持者の方が対応できる業務範囲が広いため、年収も高くなる傾向にあります。1級を取得すると、年収が100万円以上アップするケースも少なくありません。
また、年代や経験による推移として20代では300万~450万円程度からスタートし、経験を積んだ30代~40代では500万~600万円以上、50代以上で管理職などに就くと700万~800万円以上を目指すことも可能です。大手ゼネコンなどでは、年収1,000万円を超えることもあります。
資格手当を支給する企業も多く、資格取得は直接的な収入アップに繋がります。また、需要が高いため好条件での転職もしやすく、キャリアアップと共に年収を上げていくことが可能な職種です。
管工事施工管理技士の仕事内容
管工事施工管理技士は現場作業ではなく、工事全体を安全かつ円滑に進める「管理業務」が中心です。主な業務は「4大管理」と呼ばれています。
工程管理
工程管理は、定められた工期内に工事を完了させるためのスケジュール管理です。
全体の作業手順を把握し、作業員や資材の最適な手配を行い、進捗状況を常に確認しながら計画通りに進むよう調整します。
品質管理
品質管理では、設計図書や仕様書で定められた品質・強度・機能が確保されているかを確認・管理します。
使用する材料の品質チェックや、施工方法が基準を満たしているかの検査、完成後の試験などを行います。建物の寿命や利用者の快適性に直結する、重要な業務です。
原価管理
定められた予算内で工事を完了させるための、コスト管理です。材料費や人件費などの原価を計算し、予算オーバーにならないよう管理します。利益を確保するためにも、無駄なコストを削減する工夫が求められます。
安全管理
工事現場で働く作業員の安全を確保し、事故の発生を未然に防ぐための管理です。手すりや消火設備の設置、危険箇所の表示、ヒヤリハット活動の推進など、労働災害を防止するための環境整備と指導を行います。
これらの管理業務を遂行するためには発注者との打ち合わせや施工図の作成、関連業者との調整、各種書類作成など、その業務は多岐にわたります。
管工事施工管理技士になるメリット
管工事施工管理技士の資格を取得することには、数多くのメリットがあります。
就職・転職に圧倒的に有利
前述のとおり、建設業の営業所には資格保有者の配置が法律で義務付けられています。そのため、資格保有者は常に引く手あまたの状態です。
とくに1級資格者は不足傾向にあり、好条件での就職や転職が実現しやすくなります。
高い給与と安定した需要
専門性が高く需要が安定しているため、給与水準は他の職種と比較しても高い傾向にあります。
資格手当による収入アップも見込めるうえ、景気の変動を受けにくく、長期的に安定して働き続けることも可能です。
キャリアアップの道が広がる
1級資格を取得すれば、監理技術者として大規模プロジェクトを任されるなど、より責任のある立場で活躍できます。
また管工事施工管理技士は、社会保険労務士の受験資格や、実務経験を経て建設設備士の受験資格にもつながるためキャリアの選択肢が大きく広がります。
社会貢献性が高い
空調や衛生設備など人々の生活や経済活動に不可欠なインフラを支える仕事であり、大きなやりがいと社会貢献性を実感できます。
管工事施工管理技士の受験資格
管工事施工管理技士の試験は、第一次検定(学科)と第二次検定(実地)に分かれており、年に1回実施されます。受験資格は、学歴と指定学科の卒業有無、そして実務経験年数によって細かく定められています。
受験資格は以下のとおりです。
▼1級の受験資格
第一次検定 | 19歳以上(試験実施年度末時点) |
第二次検定 | 【1級第一次検定合格後の場合】 ・特定実務経験を含む実務経験3年以上 ・監理技術補佐の実務経験1年以上 ・その他実務経験5年以上【2級第二次検定合格後の場合】 ・実務経験5年以上 ・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 ※いずれも1級第一次検定合格者のみ |
▼2級の受験資格
第一次検定 | 17歳以上(試験実施年度末時点) |
第二次検定 | ・実務経験3年(2級第一次検定合格後)
・実務経験1年(1級第一次検定合格後) |
2024年度より、1級の第一次検定の受験資格として実務経験が問われなくなりました。募集要項は変更となる可能性があるため、最新のものを必ず確認してください。
まとめ|ダクト工事なら岩元空調へお任せください
配管工事のプロフェッショナルである「管工事施工管理技士」は、高い専門性に基づいて建物の快適性と安全性を支える重要な役割を担います。安定した需要と高い年収、キャリアアップの可能性など、多くのメリットがある魅力的な国家資格です。
岩元空調では、ダクトの設計や施工だけでなく、工事後のメンテナンスや修理などのアフターフォローにも対応します。定期的なダクト清掃も、岩元空調にぜひお任せください。